1999年6月議会


『普通選挙法と治安維持法の制定の議事録の展示を』

普通選挙を求める示威行進
先頭は政治家尾崎行雄氏

入間市民会館前の粕谷義三氏の立像

質問 入間市地域出身の元衆議院議員の粕谷義三氏が、衆議院議長在任中の1925年の第50回帝国議会で「普通選挙法」と「治安維持法」が制定された。これら、日本の運命を決めた二つの法の制定の過程を、議事録を中心に博物館アリットで展示すべきである。

 粕谷議長は、困難な「普通選挙法」成立に貢献した。また「治安維持法」は圧倒的多数の賛成で成立したが、粕谷議長は、少数の反対の議員にも十分発言させている。 

 戦後の義務教育では、両法律の成立を一括して教育するのが常識となっており、多くの教訓を含んでいる。「治安維持法」改悪に反対した、衆議院議員山本宣治氏は暗殺され、「治安維持法」によって、作家小林多喜二氏、宗教家牧口常三郎氏、哲学者三木清氏や多くの人々が犠牲となった。展示に予算は、さほどかからないし、「日本国憲法」の意義を理解する助けにもなる。

 また、「普通選挙」を推進し、「治安維持法」に反対し、1927年、前豊岡町長繁田武平氏の招きで当時の豊岡公会堂の「豊岡大学」で、誠意と勇気をもって講演した政治家、咢堂・尾崎行雄氏の展示も併設すれば、青少年に有益な、価値ある展示となると考えるが。

教育長 博物館では、開館当初より粕谷義三氏について、常設展示の「入間の人物」の中で紹介。その後充実を図る。粕谷家より寄贈の資料整理が完了した分の文書目録を作成。ニュースアリットで知らせる。

 指摘の点を十分踏まえ、議長在任中の議会運営、その社会的背景を含め、調査研究する、郷土の誇れる先人として、特別展などに反映するよう努める。

 


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